ご挨拶インターネットの到来は、情報通信政策にとっては一大転機となり、1990年代後半から多くの政策論議を巻き起こしてきました。しかし、わが国での情報通信政策論議が十分に広くなされているかというと必ずしもそうとはいえません。 というのは、政府、学界、民間(情報通信機器メーカー、通信事業者、ソフトウェア・ハウスなど)の三つの間で十分に情報が共有されていないために、(1)政府はその政策的意図が十分に理解されないまま学界や民間からの批判にさらされる、(2)学界は現実の政策立案において採用されることのない政策論議を繰り広げる、(3)民間は政策の予測がつかないまま日々の事業に取り組まざるを得ない、という問題が起きています。 学会や民間のシンポジウムやフォーラムを通じてさまざまな政策に関する意見交換が行われていますが、多くの場合、メディアへ引用されることを前提としているため、各人が組織の看板を背負った議論をせざるを得ず、個人ベースの率直な意見交換が行われていません。 そこで、若手の研究者、政策担当者、民間の有志が集まり、情報通信政策について議論するために「情報通信政策研究会議(ICPC: Information and Communications Policy Conference)」を 開催することにしました。これは、毎年米国で開かれている通信政策研究会議(TPRC:Telecommunications Policy Research Conference)をモデルとしながらも、わが国 の実情に合わせたものです。TPRCと異なる点は、(1)若手をターゲットとする、(2)創発的な政策論議を重視する、(3)通信政策だけではなく情報政策も含める、という点です。学会やシンポジウムのように外に訴えかけるのが目標ではなく、むしろ、率直な対話を通じて政策への理解を深め、政策の基盤となる理論を練り上げ、次世代の人材を育成する場にしたいと思っています。 2004年6月に準備会合を日光で開催し、2004年11月に第一回会合を湘南国際村センターで合宿形式で開催し、第二回は中央大学、第三回は再び湘南国際村センター合宿形式で、第四回国際大学GLOCOMで開催して来ました。今回はその第五回会合として、合宿形式で開催します。 今回はテーマを「デジタル社会のあり方」、「産消逆転時代に於けるイノベーション政策の在り方」、「コンテンツ政策」、「情報通信政策の行方」と幅広いテーマを設定し、たっぷり時間をとりながら深遠な議論したいと思います。また、今回は一点趣向を変えて若手向けのチュートリアルを午前中に設定しました。より良い情報通信政策を求める有志のご参加をお待ちしております。 開催概要■開催日:2006年11月18日(土)9時〜 11月18日(日) ■開催場所:マホロバマインズ(神奈川県三浦市南下浦町上宮田3231)
■参加費:参加者数次第ですが、2万円以内には収めます。別途御報告します。学生料金も設定します。 ■申込み:下記情報をsanka20061117@icpc.gr.jpまでお送り下さい。(10月31日申し込み〆切)
プログラム(スピーカーを調整中です。私も話したいという方は土屋か各担当者にお知らせください。)
お問合せICPCに関するお問合せは下記までご連絡ください。 ICPCプログラム委員会 |